Nuclear Actin-Chromobody® plasmid(核アクチン-クロモボディ®)の販売開始

クロモテックのActin Chromobody® プラスミドシリーズに新製品が加わりました。


Nuclear Actin-Chromobody®(核アクチン-クロモボディ®)プラスミド

クロモテックのnuclear-actin chromobodyのプラスミドの模式図

Nuclear Actin-Chromobody®(核アクチン-クロモボディ®)は、生細胞における内在性核内アクチンの可視化および解析に利用できる新製品です。Grosse教授(Marburg大学、ドイツ)のラボは、オリジナルのActin chromobody® プラスミドに核局在化配列(NLS:Nuclear localization sequence)を挿入した、NLS挿入Actin chromobody®(nAC)を発案し、その研究成果を発表しています。

NLS配列を加えたActin-Chromobody®プラスミドを培養細胞にトランスフェクションすると、細胞はGFPタグとNLSが融合した抗アクチンVHH抗体を発現します(詳細な模式図は論文の図1Aをご参照ください。M Plessner, et al.(2015))。細胞内に発現したNLS挿入Actin chromobody®(nAC)は核に取り込まれ、アクチンと結合します。Plessnerらの論文では、NLS挿入Actin chromobody®(nAC)のトランスフェクションが多量に存在する内在性核内アクチンに影響を及ぼさないことを示しています。このことを踏まえ、研究グループはNLS挿入Actin chromobody®(nAC)を用いて細胞伸展時の核内アクチンの挙動を解析し、インテグリンシグナル伝達が核内アクチンの重合を誘導することを明らかにしました。

Nuclear Actin-Chromobody® プラスミドは、ChromoTek GmbH(2020年よりプロテインテックグループに加わりました)のライセンスの下に、Robert Grosse教授(Marburg大学、生化学薬理学センター、薬理研究所)のラボがその詳細について論文を公開しています。

参考文献:

Matthias Plessner, Michael Melak, Pilar Chinchilla, Christian Baarlink, Robert Grosse (2015). Nuclear F-actin formation and reorganization upon cell spreading J Biol Chem. (PubMed)

 

Chromobody®について