1. 抗体の安定性を教えてください。

ご購入後、データシートに記載された保存条件で1年間の品質を保証しています。
ただし、適切な温度で保管された場合、抗体製品は最低でも5年間は機能的に安定です(社内データより)。

2. 抗体の保存方法を教えてください。分注して保存する必要はありますか?

凍結防止剤として、バッファー中に50%グリセロールを含みます。分注は行わず、元のバイアルの状態で-20℃で保管してください。

3. 抗体の詳細情報を入手したい場合はどうすれば良いですか?

カタログ番号を記載の上、メールにてお問い合わせください。または、プロテインテックのホームページ上で目的の抗体を検索すると、各製品ページにアプリケーション、種特異性等の詳細情報を記載した印刷可能なデータシートをご覧いただけます。「Print datasheet」と書かれたアイコンをクリックして閲覧してください。

4. 抗体の濃度を教えてください。

抗体の濃度は、各製品データシートおよび製品バイアルに記載されています。バイアルに記載されている濃度がデータシートと異なる場合は、バイアルに記載された濃度を優先してください。

5. 抗体を作製する時に用いた免疫原(抗原)の配列は教えてもらえますか?

各製品ページにある「Immunogen」名をクリックすると、免疫原(抗原)の配列情報をご確認いただけます。詳細情報が必要な場合は、弊社までお問い合わせください。

6. 各抗体のブロッキングペプチドは販売していますか?

プロテインテックでは、抗体作製時の免疫原として主に全長の組換え(リコンビナント)タンパク質を使用しております。したがって、組換えタンパク質をブロッキング剤としてご使用いただけます。抗体の各製品ページにある「Immunogen」名をクリックして免疫原情報をご確認ください。ただし、抗原の中和効果の試験は実施しておらず、ブロッキングペプチドの取り扱いもしておりません。

7. 抗体の反応性は、ヒト以外の動物種でも試験していますか?

通常、プロテインテックの抗体はヒトとマウスの細胞あるいは組織に対して試験を行っております。他の動物種についての情報が必要な場合は遠慮なくお問い合わせください。また、すべての動物種でプロテインテックの保証制度が適用されます。

8. どのようなアプリケーションに利用できますか?

各製品ページに現在ご利用いただけるアプリケーションを掲載しております。詳細情報やその他のアプリケーションに関する情報が必要な場合は、お気軽に弊社までお問い合わせください。

9. 他の動物種にも交差反応を示しますか?

正確な予測は困難ですが、免疫原となるタンパク質と、交差反応を示す可能性のあるタンパク質間のアミノ酸配列の相同性から予測することが可能です。
NCBI-BLAST(https://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)のウェブサイト上で、ペアワイズ配列比較を実施します。

10. プロテインテックの抗体を使用した論文情報はありますか?

プロテインテックの抗体が論文中で使用されている場合、各製品ページに使用文献数とその文献へのリンクを掲載しております。

11. 適切な二次抗体の選び方を教えてください。

一次抗体の特性と目的のアプリケーションに基づき、適切な二次抗体を選択します(例:動物種、サブクラス、フラグメントの種類等)。

二次抗体を選択する時の重要なポイント

  • 一次抗体の宿主動物(免疫動物)を認識する二次抗体を選択します(例:抗マウス抗体、抗ウサギ抗体等)。
  • 一次抗体のアイソタイプ(サブタイプ)に特異的な二次抗体を選択します(例:IgG、IgM等)。
  • 一次抗体がフラグメント抗体の場合(例:F(ab’)2等)、バックグラウンド(ノイズ)を低減するために、その特定のフラグメントを認識する二次抗体を選択します。

プロテインテックは、ウェスタンブロット、ELISA、細胞内イメージング、フローサイトメトリー等に適した幅広い二次抗体を販売しております。詳細はこちらをご覧ください。

12. アイソタイプコントロール抗体の選び方を教えてください。

アイソタイプコントロール抗体は、サンプル中のFc受容体と抗体との結合等の非特異的相互作用を確認する際に使用します。アイソタイプコントロール抗体の多くはモノクローナル抗体です。そのため、2種類以上のIgGクラスが含まれるポリクローナル抗体での使用には適さない場合があります。また、アイソタイプコントロール抗体は、免疫動物種、アイソタイプ、標識物質等が一次抗体と一致している必要があります。アイソタイプコントロール抗体を使用したサンプルのインキュベーションと一次抗体を使用したサンプルのインキュベーションは、常に同時並行で実施してください。

13. ポジティブコントロールとネガティブコントロールの選び方を教えてください。

一次抗体を添加せずにインキュベーションしたサンプルをネガティブコントロールとして使用することで、二次抗体の特異的シグナルと非特異的シグナルを区別することができます。このネガティブコントロール実験で得られた陽性の結果(染色)は非特異的相互作用(オフターゲット効果)に起因する可能性があります。さらに、遺伝子操作を行い目的タンパク質の発現量を変化させたサンプル(例:CRISPR)もネガティブコントロールとして使用することができます。

ポジティブコントロールについては、プロテインテックの検証データに使用した組織、細胞、ライセートや、お客様よりご提供いただいた情報等をホームページに掲載しており、ポジティブコントロールの候補として参照できます。各抗体の製品ページには抗体の使用論文へのリンク(PubMed)を掲載しております。さらに、UniprotOmnigeneGeneCards等のデータベースは、目的タンパク質を多く発現している組織/細胞株を検索できる有益な情報源として活用可能です。PubMedで閲覧可能な最新の論文情報も、目的タンパク質に関する詳細や最新の情報を得られる有用な情報源となります。

14. クローン番号とはなんでしょうか?

モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞の単一クローンに割り当てられる独自の番号で、製品ページの上部に掲載しております。

15. 計算で予測されるタンパク質の分子量と、WB(ウェスタンブロット)で検出したバンドサイズが異なる場合があります。どのような理由がありますか?

いくつかの理由が考えられますが、例えば、マルチマー(多量体)の形成、電気泳動における移動度の違い、電荷、スプライシングバリアント、翻訳後修飾、タンパク質の切断等が挙げられます。詳細情報をお求めになりたい場合は、弊社までお問い合わせください。

16. IHCを実施する際に賦活化処理を実施する必要はありますか?

パラフィン包埋時の固定プロセスでタンパク質が架橋してエピトープがマスクされると、サンプルが染色されにくくなる場合や偽陰性を示す場合があるため、賦活化処理の実施をおすすめします。タンパク質の架橋はHIER(heat-induced epitope retrieval)法やPIER(proteolytic-induced epitope retrieval)法によって改善することが可能です。組織の種類や使用する一次抗体によって、最適な方法を選択してください。

抗原賦活化処理に関する詳細情報は、プロテインテックのIHCガイドおよびプロトコールでご確認いただけます。

 

1. プロテインテックが作製している大腸菌発現タグ融合組換えタンパク質の精製方法を教えてください。

プロテインテックでは、6x HisタグまたはGSTタグをN末端に融合したタンパク質を発現させています。
したがって、Ni2+またはグルタチオンを用いたアフィニティクロマトグラフィー精製を行っています。

2. 大腸菌発現タグ融合組換えタンパク質の保存バッファーの組成を教えてください。

通常、Hisタグ融合リコンビナントタンパク質は、300mM イミダゾール含有1x PBSバッファー(58mM Na2HPO4、17mM NaH2PO4、68mM NaCl、pH 7.4)中で保存しております。
GSTタグ融合リコンビナントタンパク質は、100mM グルタチオン(GSH)含有1x PBSバッファー(58mM Na2HPO4、17mM NaH2PO4、68mM NaCl、pH 7.4)中で保存しております。

1. ELISAキットの構成品を教えてください。

プロテインテックのELISAキットには、以下の構成品が梱包されています。

  • 抗体コート済96ウェルマイクロプレート
  • アッセイ用スタンダード
  • 検出抗体
  • HRP標識抗体
  • サンプル希釈液
  • 検出抗体希釈液
  • 洗浄バッファー
  • TMB(tetramethylbenzidine)基質
  • 反応停止液
  • プレートカバーシール
2. ELISAキットの検出原理(方法)を教えてください。

プロテインテックのELISAキットは、一部の間接ELISAキットまたはキャプチャーELISAキット製品(カタログ番号:KE30001~KE30006)を除き、すべてサンドイッチELISA法です。

3. すべてのプレートは抗体コート済ですか?

はい、すべてのプレートは検出するターゲット特異的な抗体をコート済です。

4. ELISAのスタンダードおよびサンプルの測定は、2連または3連で行わなくてはなりませんか?

最低でも2連で実験を実施してください。理想的には、3連での実施を推奨しております。

5. 別のELISAキット/ロットの試薬を一緒に使用することはできますか?

異なるカタログ番号またはロット番号の試薬は一緒に使用しないでください。

6. インキュベーション時間を変更(短縮または延長)することはできますか?

インキュベーションは、マニュアルに記載されている通りの時間で行ってください。

7. 試薬の保管方法を教えてください。

マニュアルに記載されている方法で保管してください。製品到着後は、冷凍(-20℃)の場合は12ヶ月間、冷蔵(4℃)の場合は6ヶ月間保管できます。

8. 未検証の種類のサンプルを測定することはできますか?

多くのELISAキットは、細胞培養上清、血漿、血清について検証を実施しております。詳細は、各製品のデータシートをご参照ください。データシートに記載されているサンプル以外の使用をご検討されている場合は、弊社までお問い合わせください。

9. ELISAキットの感度を教えてください。

ELISAの感度は、各キットのデータシートに記載されております。

10. スタンダードの測定値が低い、または全く発色しません。

いくつかの原因が考えられます。例えば、不適切な保管方法、不正確なインキュベーション時間、誤った抗体の添加、不十分な洗浄等が挙げられます。上手く測定できない場合は、弊社までお問い合わせください。

11. バックグラウンドが高くなります。

不適切な洗浄、試薬、サンプル、ウェル間のコンタミネーション等が原因として考えられます。上手く測定できない場合は、弊社までお問い合わせください。

12. 採集後、時間が経過したサンプルを測定することはできますか?

できる限り新鮮なサンプルの使用をおすすめします。サンプルを保管する必要がある場合は、冷蔵(4°C)で短期保管(3日以内)、冷凍(-20°C/-80°C)で長期保管(最大6ヶ月間)することが可能です。サンプルの凍結融解の繰り返しは避けてください。

1. EC50とは何の値ですか?

EC50とは、50%効果濃度(Effective Concentration 50)のことであり、バイオアッセイにおいて最大反応の50%を示す値(濃度)を指します。

2. EC50の値から比活性(unit/mg)を求める方法を教えてください。

バイオアッセイは各種変数(実験材料や実験条件、環境等)の影響を受ける性質の試験であるため、同じように調製した場合でもEC50の値が同一になるとは限りません。細胞密度、継代数といったバイオアッセイ条件の変動により、得られる結果に変動が生じます。こうした生物学的変動性を反映するために、プロテインテックでは該当タンパク質の典型的なEC50の値をデータシートに記載しております。

EC50(ng/ml)から比活性(unit/mg)を求める計算式は以下のとおりです。

3. E. coli、CHO細胞、昆虫細胞で発現させたタンパク質と比べた場合、HumanKineにはどのような利点がありますか?

組換えタンパク質であるHumankineシリーズのサイトカインおよび増殖因子は、ヒト細胞株(HEK293細胞)で発現させています。プロテインテック独自の技術を駆使して産生させたタンパク質は、ヒトネイティブ型の糖鎖修飾、タンパク質フォールディング、二量体化、翻訳後修飾を受けたタンパク質であり、その生物学的活性や安定性は非ヒト発現系で産生させたタンパク質よりも優れています。

4. HumanKine製品の発送時の形状を教えてください。

BSA等を含有しないキャリアフリータンパク質の状態で凍結乾燥品としてお届けします。バイアルを開封する前に軽く遠心して内容物を底に集めてから、各製品のデータシートおよび試験成績書(CoA:certificate of analysis)に記載されている方法に従って再構成してください。

5. 製品の保管方法を教えてください。

データシートおよび試験成績書に記載されている方法で保管してください。未開封の場合、製品有効期間(保証期間)は、商品到着後、冷凍(-20℃ / -80℃)条件下で12ヶ月間です。トロンビン(カタログ番号:HZ-3010)を除く全ての製品は凍結乾燥されています。

6. どのようなアプリケーションに使用することができますか?

幹細胞研究や細胞治療研究等の様々な分野でご利用いただいております。現在、PubMedで閲覧可能な論文250報以上に引用されています。使用実績に関する詳細は各製品ページをご覧ください。

7. HumanKineの産生時、発現細胞をどのような培地で培養しているか教えてください。FBS(ウシ胎児血清)等の動物由来の成分を使用していますか?

血清フリー/ゼノフリーであることが保証されている市販の培地を使用しております。動物由来の成分は完全に含まれません。

8. 再構成する時にどの程度の濃度に溶解すれば良いか教えてください。

タンパク質濃度が1mg/mLか、それ以下の濃度になるよう再溶解してください(Wnt3aを除く)。

9. プロテインテックで使用している細胞株をATCCから入手できますか?

細胞株に関する詳細情報をお求めの場合は、弊社までお問い合わせください。

10. GMPグレードの組換えタンパク質の取り扱いはありますか?

はい、製造および販売をしています。詳細はホームページをご覧いただくか弊社までお問い合わせください。