免疫蛍光イメージングでより良い結果を得るためのGFP-BoosterおよびRFP-Booster

ChromoTekの蛍光色素標識済みの抗GFP VHH抗体(Nanobody®)および抗RFP VHH抗体(Nanobody®)を紹介します。


Nano-Booster(ナノブースター)とは?

Nano-Booster(ナノブースター)とは、蛍光タンパク質のシグナルを増強するための蛍光プローブ製品です。Nano-Boosterは、蛍光色素を標識した非常に小型(15kDa)の抗体フラグメントです。この抗体フラグメントは、ラクダ科動物の重鎖抗体(重鎖のみで構成され、軽鎖を持たない抗体)に由来し、VHH抗体(別名:Nanobody®)と呼ばれています(VHH抗体に関する詳細な情報はプロテインテックホームページのこちらの記事をご覧ください)。GFP-Boosterは、CFP、GFP、AcGFP、mClover(Clover A206K)、YFP等の緑色蛍光タンパク質(GFP:Green Fluorescent Protein)と結合する抗GFP VHH抗体(Nanobody®)であり、RFP-Boosterは、mRFP、mCherry、mRFPruby等の赤色蛍光タンパク質(RFP:Red Fluorescent Protein)と結合する抗RFP VHH抗体(Nanobody®)です。各蛍光タンパク質の検証実績と反応性を掲載したリストはこちら(Nano-Boosterに適合する蛍光タンパク質一覧[PDF])をご覧ください。GFP-BoosterおよびRFP-Boosterは、免疫蛍光染色(IF)に最適化されています。

プロテインテックのNano-Booster & Nano-Label(ナノブースター&ナノラベル)

ChromoTekのGFP-BoosterおよびRFP-Boosterは、マルチプレックス染色を実施する際に、通常の抗体やNano-Secondary(ナノセカンダリー、蛍光標識ナノ二次抗体)と共に使用することができます。GFP-BoosterおよびRFP-Boosterは、複数のAlexa Fluor® 蛍光色素の標識体として販売されています。

  • 共焦点顕微鏡や一般的な蛍光顕微鏡下でのシグナルを増強
  • STORM法を採用した超解像顕微鏡やMINFLUXにも利用可能
  • 常に一定の標識度(DOL)(Nano-Booster 1分子あたり蛍光色素2分子を標識)で高い解像度を実現します。
  • 95%を超える高い標識効率

 

共焦点顕微鏡イメージング(GFP-Boosterを使用したTOM70eGFP発現細胞の免疫蛍光染色、DAPI染色)

Tom70-eGFPを一過性トランスフェクションにより発現させたHela細胞の免疫蛍光染色。緑:GFP-Booster Alexa Fluor® 488(カタログ番号:gb2AF488)。青:DAPI(核)。撮影:共焦点顕微鏡(ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(LMU-Munich)Core Facility Bioimaging部門)、スケールバー:10µm。

 

 

より柔軟な免疫蛍光染色のために、一般的に広く用いられているAlexa Fluor® 色素を標識

  • GFP-Boosterの標識色素:Alexa Fluor® 488、Alexa Fluor® 568、Alexa Fluor® 647
  • RFP-Boosterの標識色素:Alexa Fluor® 568、Alexa Fluor® 647

3種類のAlexa Fluor®の蛍光スペクトル(最大蛍光波長:488nm・568nm・647nm)

 

 

下図はGFP-Booster Alexa Fluor® 488およびRFP-Booster Alexa Fluor® 568を使用したマルチプレックス染色(多重染色)の一例です。

RFP-BoosterおよびGFP-Boosterを使用した、PCNA-mRFPおよびTom70-eGFP一過性発現Hela細胞のワンステップ免疫蛍光染色

PCNA-mRFPおよびTom70-eGFPを一過性トランスフェクションにより発現させたHela細胞のワンステップ免疫蛍光染色。赤:RFP-Booster Alexa Fluor® 568(カタログ番号:rb2AF568)。緑:GFP-Booster Alexa Fluor® 488(カタログ番号:gb2AF488)。撮影:ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(LMU-Munich)Core Facility Bioimaging部門、スケールバー:10µm

 

 

GFP-BoosterおよびRFP-Boosterは、蛍光色素を標識した抗GFP VHH抗体(Nanobody®)および抗RFP VHH抗体(Nanobody®)です。本製品は、GFPおよびRFPのシグナルを安定化、増強、再活性化します。